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それでも都会に住みたい人たち

総務省の統計によると、2020年・2021年と東京23区の転出者が転入者を上回ったそうで、コロナ禍を機に企業がテレワークを促進したことで、地方移住を実行にうつした人が多くいたことが窺えます。

ただ、地方と言っても近隣の神奈川県・埼玉県・千葉県へ移住した人が大半なので、結局大都市にいることには変わりないというのが正直な印象です。

首都圏に人が集中している現状を打破するために、今こそ地方創生ダーと政府は動いていますが、蓋を開ければ都心部で人が移動しているだけで、東京から遠く離れた地方への移住は思いのほか増えずにいるのが現状。

地方移住がイマイチ増えない理由はいくつかあると思います。

フルリモートでOKという会社はごくわずかです(そしてそういう会社が求めているのは非常に高度なスキルを持った人材なのでそもそも就職が難しい)し、テレワークは導入するけれど週に1〜2回は必ず出社して欲しいという企業がほとんどなので、結局通勤しなければならなかったりするケースがあるからです。

だとしたら、なるべく都心へのアクセスが良好な神奈川・埼玉・千葉に絞って移住を考えるしかありません。

次点で茨城・栃木・群馬・山梨あたりでしょうかね。

あとはそうですね、地方は「ここで働いてみたい!」と思える魅力的な求人が少ないことも理由として挙げられます。

というか、そもそも自社のことをなにも発信していないという、魅力を知る以前の問題がありますが。。

SNSデザイナー・クリエイティブ制作・TikTokのディレクション・Web広告運用・コンサルタント・マーケター・映像クリエイターなどなど、若ければ若いほど憧れる職業(実はかなり泥臭く地味ですが)の類は、地方ではほとんど見受けられません。

地方では第一次産業の求人が多く、北軽井沢では農業が主ですが、新規就農者が少ない状況をみると、労働意欲をかきたてられないと感じる若者が多いんだろうなと感じます。

魅力的な仕事がなければ自分で起業するのも一つの手ですけどね。

 

と、地方移住が増えない理由として、結局通勤しなければならない、魅力的な求人がないと挙げてきましたが、もう一つ最大のものがあります。

それは地方はなにかと不便だということです。

不便な地方であなたはどうするか

北軽井沢に限った話になってしまいますが、徒歩圏内にスーパーがないので買い物の不便さを感じますし、夏場でも冬場でも一年を通して虫や雑草に悩まされますし、小中学校と子どもの数が少ないので進路含めた教育全般の問題もあります。

今年の3月時点で北軽井沢小学校の全生徒数は64人で、中学校は68人。

学力もお世辞にも良いとは言えず、子どもの将来を熱心に考える働き盛りの子育て世代にとっては、都会の学校や塾・習い事の多さと比べて、北軽井沢の教育は物足りなく不便と思うこともままあるでしょう。

また、地方移住するということは、今まで住んできた環境の人間関係から一定の距離を置くということなので、仲の良い気の合う友人たちと疎遠になってしまうのは寂しいですよね。

そして、右も左もわからない新しい土地でイチから人間関係を築いていくのは、心的な労力を使うので疲れますし。

なので、今やどこに住んでいてもお金が稼げる時代になり、住む環境も自由に選べるようになりましたが、地方は不便だからという理由で、都会に住み続けるという人たちは山ほどいると思います。

狭い家なのに家賃ばかり高く、人も物も多くて気の休まる暇がなく、ビルやマンションが立ち並び空が狭く感じても、です。

『不便な点があるんだったら、それを変えよう!』と能動的に動ける人や環境の変化を楽しめる人でないと、地方への移住は厳しいかもしれませんね。

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