小さな経済を回し続ける

日本人の平均身長は男性がおよそ170cm、女性は160cmなのですが、その体内にところ狭しと張り巡らされた血管の長さは10万メートル(!)と言われており、地球を二周してもまだ余るそうです。
とてつもない長さなのは言うまでもないのですが、驚くべきは心臓で作られた血液が体の隅々まで栄養を運んだあと、30秒程度で再び戻ってくるということ。
いまこの瞬間にも、動脈・静脈・細小動脈・毛細血管がそれぞれ酸素や栄養素を運んだり、二酸化炭素や老廃物を回収して肺や腎臓に届けたりしながら、生命を維持させようと一生懸命動いてくれてるわけですね。
で、当然ですが血管が詰まったり通りが悪くなってしまうと、本来ならば流しそうめんのようにスムーズに全身に行き渡るはずの血液が滞り、体全体に悪影響が及ぶことになります。
現代病といっても言い過ぎじゃない肩こり・首こり、冷え、むくみ、吐き気、女性は生理不順といった症状が現れはじめ、心身に不調をきたすようになるので、血液の循環をいかに止めずに流れを良くするかは、まさに死活問題。
血液がうまく行き届かないことが長く続いて、臓器が機能不全になったら、、と考えるとなかなか恐怖です。
ですが、そんな怖いことが日本のみならず世界の現状である、というのはあまり知られていないようで。
知られていないというか、マクロ経済の問題なので身近に感じることが難しいといった方がいいかもしれませんが。
GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)のような、私たちにとって身近な、なくてはならないグローバル企業が仮に倒産したら、世界経済がガタッと傾くほど多大な影響を及ぼしますよね。
GAFAMでなくとも、アメリカのウォルマート、イギリスのテスコ、日本のイオンやセブン&アイホールディングスなど、小売業の倒産も生活に直結するのでかなりヤバそうです。
今の経済の中心にいるガリバー的存在の企業に依存していると、それらが破綻した(血行不良になった)ときに、路頭に迷ってしまうことになる。
そうならないように、代替案を十分に考え、用意しておかないといけません。
大手スーパーが潰れたり、撤退したとしても、昨日と同じように買い物に困らず、幸せな毎日を送る準備をする必要があるということですね。
地方や田舎はどうしても都会に遅れを取りがちです。
人口もそうですが、経済も医療も福祉もなにもかもが都会のそれと比べると足りておらず、かといって、じゃあ東京一極集中の構造をどうやってぶっ壊すかという考えもクリエイティブとは言えません。
大切なのは、その地域で回る経済の仕組みを確立させるということではないでしょうか。
北軽井沢は人が少ない分、人と人同士の距離感が近く、そこには柔らかで優しいつながりが沢山あります。
豊かで自分だけの幸せを追求する姿勢・満足の行く生活ができる土壌や文化は整っていると感じていて、あとは循環する経済をいかにして構築していくかが当面の課題です。
小さな変化をいかにして多くの人に波及させ、地域を揺り動かすような大きな変革に変えていくのか、できることから始めていきたいと思います。