いらない別荘を売りたいあなたへ伝えたいこと

日本がバブルに沸いていた1970~80年代、世は空前の別荘ブームでした。
軽井沢・那須・蓼科など都心にほど近い避暑地が飛ぶように売れていましたが、その後景気が悪くなるにつれ、ろくに管理もされずに放置される別荘が地方で散見されるようになっていきます。
廃墟同然の別荘は害獣が棲みつくこともあって衛生環境は最悪ですし、周辺の景観も損ねるので困ったものです。
そして、朽ち果ててボロボロになっても不動産なので、所有しているだけで各種税金や管理費用などが発生するし、壊して解体するにしても多額の費用が発生する。
親が残した別荘を相続したけれど負債にしかなっていない状況を揶揄して、『別荘は”負動産”である』なんて言葉があるくらいで、頭を悩ませている人は少なくないでしょう。
いらなくなった別荘を売るという選択肢だってもちろんありますが、現実はそう簡単にはいきません。
そもそも別荘というのは非日常を味わうためのものでしたから、都会の喧騒から離れた場所が多く、言うなれば交通の便が悪いところに建てられているケースが多いんですね。
駅チカでファミリーに人気のマンションならまだしも、不便な環境にポツンと建っている物件を誰が好んで買うんですか?という話です。
いや、バブル期はそれでも良かったんですよ。
週末になれば人々が押し寄せ、地元の飲食店や周辺の観光施設は賑わいをみせるので、まだ需要はありましたが今は違う。
立地も悪く人口の少ない地域の物件は、どんなに安価にしてもなかなか売れないわけです。
それに別荘は、固定資産税の他にも維持管理費や住民税もかかってきますので、なおさら買い手が見つかりにくい現状なんです。
と、別荘を売りたい人にとっては八方塞がりでほぼほぼ詰んでる状態と言ってもいいのですが、実はそんなこともなくて。
高い付加価値をつけることでかなり売れやすくなります。
別荘から利益を生み出すには
結論から言ってしまうと、古くなった別荘をリフォーム&リノベーションして売りに出したり、貸しに出したりすればいいんですね。
100万円なら100万円、200万円なら200万円と予算を決めて、人が住める状態にもっていくということです。
もちろんお金をかけたからといって必ず売れる保証はありませんので、それだったらタダでもいいから、現状のまま欲しい人にあげたいと思うかもしれません。
ですが、購入する側からしたら無料の家って怖くないですか?
タダほど怖いものってないじゃないですか。
個人差もあるでしょうが私はかなり怪しみます。手は出さないですね。
だったらDIYでいいから、住まいとしての機能性・安全性が備えられている別荘を完成させて売りに出した方が、買い手が現れる可能性は存外高いと言えます。
また、売却の他にも『別荘を貸す』という選択肢もあります。
もうほとんど別荘に住まないのであれば年単位で別荘を貸してもいいし(賃貸方式)、たまに利用するのなら一ヶ月単位(貸別荘方式)もしくは一日単位(旅館業方式)で貸してもいい。
別荘を負の遺産と捉えて“要らないから手放す”のか、再生資源と捉えて”利益を生み出す商品としてブラッシュアップしていく”のか、考え方一つで未来は大きく変わっていきます。
ご自身にあった別荘の活用法を模索してみてください。
ご相談ももちろん承ってますのでお気軽にどうぞ!