田舎暮らしを老後におすすめできない理由3選!

自然豊かでのんびりとした生活ができる田舎暮らし。
あこがれている人も多いのではないでしょうか。
職場が都内にあるとどうしても都会から離れることができませんが、定年退職後に地方に移住して田舎暮らしを始める人も多いのだそう。
一見すると、老後と田舎暮らしは相性が良いように見えますが、実はそうではありません。
深く考えずに田舎暮らしへの憧れだけで老後に地方に移住してしまうと、後になって「やっぱり都会に戻ろう…」なんてことも。
そうならないために今回は老後に田舎暮らしをすることのデメリット3つと移住を後悔しないための対策をご紹介します。
デメリット①車がないと生活できない
地方の場合、スーパーやドラッグストアなど生活に必要なお店の数がかなり少なく、日常の買い物のためには車が必要不可欠です。
高齢になると足や腰が悪くなっていく傾向にあり、その影響で運転をするのが難しくなることも珍しくありません。
また老化に伴い認知機能も衰えてきます。
生活に必要だからと言って、運転を続けていると交通事故に繋がってしまいます。
免許を返さなければならない人でも、田舎暮らしでは生活に支障が出るのでなかなか返納ができないのです。
交通の便が悪く、バスや電車の本数も少ないので移動がかなり大変になってしまいます。
せっかくの田舎暮らしでも買い物に行くことが難しく、家にこもりがちになってしまうケースもあります。
一方で、都会は自転車や徒歩圏内に必要なお店がそろっていることが多く、電車やバスの本数も多いので移動には困りません。
高齢になり、身体の不調が出てきたとしても生活に困ることは少ないでしょう。
デメリット②病院が少ない
日本では都心部と地方での医療格差が問題となっています。
国が主導となって各都道府県に総合病院が設置されていますが、都心部の場合は人口が多いため、官公庁が主導しなくても私立病院や大学病院が多くあります。
都心部では病気になってもすぐに最先端の医療が受けられますが、地方の場合は総合病院に行くだけでも電車や車で何時間も掛かる場合があります。
特に高齢者はがんや心筋梗塞、脳卒中など大きな病気に掛かりやすいほか、普通の風邪も悪化しやすいため、この医療格差の影響を受けやすいのです。
医療機関の充実度は老後の生活拠点を決めるにあたって重要な判断材料となります。
老後に田舎暮らしをしたいという人はご自身の命に関わる問題となるので、きちんと検討する必要があります。
デメリット③福祉サービスの充実度
高齢になると介護施設やヘルパーなど福祉のサポートが必要になってきます。
医療と同じく福祉サービスにも地域格差の問題があります。
人口の少ない田舎では利益を出せないため、民間の介護施設は都市部に集中するためです。
都市部の場合は介護人材も福祉にかける予算も多く、公的サービスが充実していますが、地方となると介護資格をもった若者が少ない・介護施設が少ないなどの問題で、必要な支援を受けることができないかもしれません。
高齢になると足腰の痛みや認知症などで自分たちだけで生活することが難しく、ほかの人のサポートが必要になります。
老後に田舎暮らしを始める場合は、今は健康に問題がなかった場合でも地域の福祉サービスについて下調べをする必要があります。
老後の田舎暮らし、後悔しないために
老後の田舎暮らしを後悔しないために一番大切なのは「情報収集」です。
老後での田舎暮らしではデメリットも多くあります。
スーパー、病院、介護施設などの周辺環境は事前に下調べしておきましょう。
ネットを使ってもよくわからない場合は直接自治体に問い合わせてみるのもおすすめです。
自治体によって移住体験ツアーを開催しているところもあります。
実際に田舎暮らしを体験することにより、移住後の暮らしをイメージすることができます。
また、田舎暮らしを続けられるか不安という方は賃貸に住むのもおすすめです。
すぐに住宅を購入してしまうと、引っ越しのハードルが高くなってしまいます。
賃貸ならば引っ越しもしやすく、実際に暮らしてみて定住場所を決めることができるので移住を後悔する可能性を低くすることができます。
まとめ
老後を田舎で暮らしたいと考える人が多くいますが、実際には普段の生活や命に関わるデメリットも多いので簡単におすすめすることはできません。
どうしても田舎暮らしをしたいという場合には、事前に情報を集めることが大切です。
情報を集める方法は、インターネット・自治体への問い合わせ・移住体験などいくつかあります。
賃貸住宅を検討することも田舎暮らしのスタートにはおすすめです。
大切な老後の時間を後悔しないために田舎暮らしを検討している場合は入念に情報収集をしましょう。