ミツバチ飼育には許可が必要!?養蜂振興法と飼育方法について解説!!

現在あやめヶ原別荘地では、その一角でパーマカルチャーをメインとした土地活用プロジェクトを実践しています。

パーマカルチャーでは、「自然そのものの力をどのように引っ張り出すか」を大切にしていまして、動物や昆虫の生態・性質を存分に利活用するんですね。
今回は、ミツバチにスポットをあてて、ミツバチをどのようにパーマカルチャーに活かしていくのかをご説明します。
ミツバチの飼育に関する手続き(許可の諾否)、蜂蜜の採取方法、ミツロウの使い方など、をご紹介しますので早速みていきましょう!
ミツバチを飼育するにはどうすればいい?
ミツバチを飼育するには公的な許可を得なければなりません。
ミツバチは花の蜜を集めた「蜂蜜」を作る習性があるので、パーマカルチャーの実践に関係なく、個人的に飼育してみたいと思う方は少なくないかもしれません。
ミツバチを飼育する際には、「養蜂振興法」と呼ばれる法律のもと、お住いの自治体(役所)に届出を出す必要があります。
そもそも”養蜂振興法というものがなぜ存在するのか?”ですが、法律の趣旨は2つあって、
一つは、安全にミツバチを飼育するために蜂群(蜂の群れ)を適正な配置で飼育すること。
二つ目は、受粉や蜂蜜の生産などを効率よく行うようにするためです。
ミツバチは人間を刺す危険性がありますし、適切な位置に蜂の群れを配置する必要性があります。
そのため、養蜂振興法では飼育前に届出を行うよう定められており、各自治体の窓口に書類等を提出しなければいけません。
具体的な届出の方法
ミツバチ飼育の許可の届出に関する提出書類は、全国どこの自治体でもほぼ一緒です。
以下の書類を求められるので準備しましょう。
- 養蜂飼育届
- フソ病検査証明書(県外から蜂群を移動する場合)
- 蜜蜂飼育変更届(蜂群を移動した場合)
養蜂飼育届は、ミツバチを飼育する際は必ず提出が必要です。
詳しくは各自治体の窓口で受付しているので、一度相談してみましょう。
また、県外へ蜂群を移動させる場合は、「フソ病検査証明書」が必要になります。
フソ病とは、蜂の幼虫が細菌に感染することで死滅し、腐敗していく病気のことです。
細菌が感染源なので、感染した巣では蜂の数がどんどん減っていきます。
そのため、県外からミツバチをご自身の居住地に持ち込むときは、この証明書が必須になってくるというわけです。
蜜蜂飼育変更届は、蜂群を移動した場合に提出が必要です。
例えば、隣の地区に蜂群を移動させた場合、最初に登録した住所とは異なるので変更届が必要になります。
届け出が必要な書類は主にこのような内容になるので、参考にしてみてください。
ミツバチの大まかな飼育方法
ミツバチの飼育の許可の取り方がわかれば、あとは実際にミツバチを飼っていきましょう。
ミツバチの飼育方法は、実はそこまで難しくありません。
ポイントさえ押さえれば、簡単に飼育ができるので参考にしてみてください。
大まかな飼育方法については以下のような内容になります。
- 巣箱の設置
- 管理
- 蜜の収穫
飼育届などの手続きを済ませた後は、巣箱を設置して定期的に巡回しながら異常が無いか管理をします。
一般的に春や初夏に巣箱の中に蜜が貯まるので、収穫してワンシーズンを終えるという流れです。
そこまで手間がかからないので、趣味で蜂を飼育する程度であれば十分可能です。
蜜の採取方法
ミツバチは、そのまま放っておけば蜜をどんどん溜めていきます。
秋に巣箱を設置し、4~6月に収穫する頃には蜜がたくさん溜まっているはずです。
この頃には、巣箱の重さも重くなっているので、蜜を採取する際には、巣を分解するときれいに採取できるでしょう。
ワイヤーやヘラを使うと綺麗に巣を分解することができるので、使ってみてくださいね。
分解した巣はタッパーなどに入れて持ち運ぶと、新鮮な状態で持ち運ぶことができます。
分解した巣にはたくさんの蜜が含まれているので、巣を潰すと蜜が溢れてきます。
受け皿などに蜜を取り採取してください。
ミツロウの使い方
ミツロウとは、ミツバチが巣を作る際に腹部から出している蝋(ろう)のことです。
巣を作る際にはこのミツロウが必要になるので、ミツバチにとっては重要なアイテムになります。
ミツロウは、巣から抽出してブロック状にすることができます。
ブロック状になったミツロウは、巣に塗ることでミツバチを誘引する効果があるため便利です。
塗る箇所は、巣箱の入り口や上部が最適です。内部の塗れる範囲に塗っておくとミツバチを引き寄せる効果があります。
ミツバチの数が多いと蜂の巣が成長するスピードも早いため、収穫する頃には蜂蜜をたくさん採ることができます。
また、ミツロウからキャンドルやハンドクリームを作ることも可能ですので、挑戦してみるのもいいかもしれません。
まとめ
ミツバチの飼育の許可に関する手続き、蜂蜜の採取方法、ミツロウの使い方など、をみてきました。
パーマカルチャーという言葉を聞き慣れない方もいるでしょうけど、自然の恵みをフルに活用しようという一つの試みだと私は考えています。
なるべく人工物・資源に頼らずに、生きていく。なにかに依存するのではなく、今あるものを加工するなどして、生活に取り入れようとする営みはすべてパーマカルチャーなんじゃないのかなと(厳密には違うんでしょうけど)。
今回の話もそうですよね。
蜂蜜はもちろん食べられますし、健康にも良い。ミツロウも余すことなく活用できて、また次のシーズンに備えることができる。
一度作ってしまえば、労力や手間がそこまでかからず、半永久的にミツバチを飼育することができるのは素晴らしいことだと思います。