別荘の寒さ対策で押さえておきたいポイント

北軽井沢の冬は寒いです。
マイナス10度を下回ることもある。なので別荘を購入するなら寒さ対策を怠ったらいけません。冬場は不在にする方も多いでしょうけどね。
なので、水抜きを必ず行なうようにしてください。
ただ、先日とある相談を受けまして、それは『水抜きをしなくても暖房を付けっぱなし(例えば冷え込む24時〜6時)にしていれば大丈夫ですか?』というもの。
結論から言えばダメです。軽井沢でもダメだと思います。
目次
水道管の凍結対策
寒冷地での水道管の凍結対策はかなり重要です。
寒冷地での水道管の凍結対策は、特に別荘のように長期間不在になる場合、非常に重要なポイントになります。
冬の北軽井沢・軽井沢は氷点下10℃以下になることも珍しくなく、対策を怠ると水道管の凍結だけでなく、破裂による修理費用や被害が発生するリスクが高まる。
この方が「不在時は暖房をつけっぱなしに」と言ったのは、リスクを回避するための安全策なんでしょうけど、電気代を考えて夜間の数時間だけ暖房を入れるという方法が、本当に効果的かどうかを考えると、疑問が残ります。
まず、水道管は気温がマイナス5℃以下になると凍結の危険性があるんですよね。
特に寒波が来た際には、一晩中氷点下10℃以下になることもあるため、夜間に数時間暖房を入れるだけでは十分に家全体を温めることができません。
暖房を切った後、明け方にかけて気温がさらに下がれば、再び冷え込みが激しくなり、せっかく温めた室内も急速に冷却されてしまいます。
また、建物全体が冷えきった状態では、短時間暖房を入れたとしても部屋の空気が温まるだけで、壁や床、天井、そして建物の内部にある水道管はすぐには温まりません。
特に床下や壁の中に配管が通っている場合、外気温の影響を受けやすく、表面的には暖かく感じても配管部分は氷点下になっていることがある。
室内の温度を上げても、床下の冷気が抜けない限り、水道管の凍結リスクは残るということです。
さらに、夜間だけ暖房を入れるという方法は、室内の温度変化を大きくすることにも繋がります。
暖房をつけている間は一時的に温かくなるものの、朝方にまた急激に冷え込むことで結露が発生しやすくなり、壁や窓枠のカビの原因になる可能性もある。
寒冷地の家は、できるだけ温度変化を緩やかにすることが、建物の劣化を防ぐうえでも重要だと思います。
エアコンの遠隔操作機能を使えば、状況に応じて柔軟に対応できますけど、エアコンだけで水道管の凍結を防ぐのは難しいんですよねやはり。
水道管の凍結対策としては、凍結の可能性がある日は蛇口から少しずつ水を流し続けるのが有効です。
水が動いていると凍りにくいため、特に気温がマイナス10℃を下回るような日には、こうした対策の方がより安心できますよ。
電気代を抑えながらも、凍結のリスクを最小限にするには、エアコンの24時間運転を基本にしつつ、水道管が冷えすぎないような補助的な対策を組み合わせるのがベスト。
夜間数時間の暖房だけでは、家全体の温度管理が不十分になる可能性が高いので、もう少し安定した方法を考えた方がいいと思います。
その他寒冷地ならではの対策
寒冷地の別荘では、水道管の凍結対策以外にも以下のようなポイントを参考に、快適に過ごせるよう対策を考えましょう。
1. 建物の断熱対策
① 壁・天井・床の断熱強化
- 断熱材(グラスウール、ウレタンフォーム、スタイロフォームなど)を追加する。
- 既存の壁の中に断熱材を充填する、もしくは内壁を追加する「内断熱」も有効。
- 天井や床下の断熱強化も重要。冷気は床から伝わりやすいので、カーペットや断熱シートを敷くのも◎。
② 窓の断熱
- 二重窓(二重サッシ)やトリプルガラスにする。
- 既存の窓には、断熱フィルムやプラダン(プラスチックダンボール)を貼る。
- 厚手の遮熱カーテン・断熱カーテンを使用し、隙間を作らないようにする。
③ ドアや隙間の防寒対策
- 玄関ドアは断熱仕様のものに交換するか、内側にカーテンを設置。
- 窓やドアの隙間には、すきまテープ(モヘア・ゴム製など)を貼る。
- コンセントや換気口から冷気が入る場合は、専用のカバーをつける。
2. 暖房設備の強化
① メインの暖房機器を設置
寒冷地では一般的な暖房では足りないことがあるため、適した暖房器具を選びましょう。
- FF式石油ストーブ(屋外排気のため換気不要で強力)
- 薪ストーブ・ペレットストーブ(火力が強く、停電時も使える)
- 床暖房(快適だが、導入コストが高い)
- 寒冷地仕様のエアコン(通常のエアコンでは氷点下では効きにくい)
② 補助暖房の活用
- ホットカーペット・電気毛布(足元の冷え対策に効果的)
- こたつ(日本の寒冷地では定番)
- オイルヒーター(空気が乾燥しにくい)
3. 暖房の効率を上げる工夫
- サーキュレーター・シーリングファンを使う
→ 暖かい空気は天井にたまるので、空気を循環させる。 - 厚手のラグ・カーペットを敷く
→ 床からの冷えを防ぐ。 - 室内のドアを閉める
→ 暖房の効率を上げるため、必要な場所だけを温める。 - 加湿器を使う
→ 湿度が上がると体感温度が上がり、乾燥も防げる。
4. 停電時の寒さ対策
寒冷地では冬に停電が起こると深刻な状況になります。
- カセットガスストーブ・薪ストーブを用意
- 非常用電源(ポータブル電源・発電機)を確保
- 湯たんぽ・防寒ウェア(ダウン、電熱ベスト)を活用
- 毛布や寝袋(極寒地用)を準備
5. 長期間不在にする場合の対策
別荘を使わない期間がある場合は、以下の対策を忘れずに。
- 水抜きを完全に行う(水道管の破裂防止)
- ブレーカーを落とす(不要な電力消費を防ぐ)
- 換気を適度に行う(結露やカビを防ぐため、定期的に換気)
- 害獣対策(ネズミ・カビ・湿気)を行う(密閉しすぎると湿気がこもるので、換気口を活用)
まとめ
寒冷地の別荘の寒さ対策は、「断熱」「暖房」「水道の凍結防止」の3つが重要です。
さらに、停電時の備えや長期間不在時の管理も忘れずに行いましょう。快適で安全に過ごせるように、できるところから対策を進めてみてください!